渋谷でちょっと時間が空いたので駅のまん前のビルの5階にある書店、紀伊国屋に寄って久しぶりに立ち読み(といってもざっと目を通すだけだが)をする。ところで今は座り読みのための椅子もあるのにはびっくり。
まず山岳雑誌にさっと目を通し、そして建築雑誌に目を通す。今は設計もコンピューター駆使の時代だ。手でスケッチなどという時代をはるかに越えた造形の建物が目に飛び込んでくる。その中に昔ながらの四角い建物があった。若い頃から名を知っている建築家の設計だった。まだ生きてたの?・・・失礼!しかしそれがなんとも古臭く見えてしまうのが困る。
次にしばらくぶりに車の雑誌コーナーに行く。以前はよく立ち寄っていた場所だ。しかしプリウスに乗るようになってからは他の車には全く興味が湧かなくなった。どんなに新しく魅力的な形をしていても(困ったことには)そのほとんどが古臭く、20世紀の価値感をひきずったままの車に見えてしまうのだ。
雑誌にもそんな車たちがいくつも載っている。たまに燃費をよくしたという記述があっても私が運転するプリウスの半分にも満たない。
私の中での車への価値基準は、スピードとか取り回しの良さとかいうことから、給油を気にすることなしにどこまでもどこまでも静かに走って行けるということへと変わってしまった。
昔と内容があまり変わらない雑誌とともにここに載っている多くの車たちが持つ価値基準が今見捨てられ始めているのではないかというのが私の(独断と偏見に満ちているかもしれない)考えだ。