我家の前から見た南アルプスの鳳凰三山である。
どれが三山かというと左の尾根がやや下り気味になった途中で段になっている突起が薬師岳(2780m)、その右の写真中央にあるのが最高峰の観音岳(2840m)、少したわんだ右の頂上に突起が小さく見えるのが地蔵岳(2764m)である。
これが鳳凰三山で、ここから見ると地蔵岳から薬師岳へと奥に延びているので薬師岳の存在がちょっとわかりにくい。
因みに右に高く見えるのがその名のとおり高嶺(たかね=2779m)で、その右の大きく下ったところが白鳳峠で、ここからさらに右へ甲斐駒ケ岳へと延びる尾根は早川尾根と呼ばれている。
ところで観音岳と地蔵岳の間のたわんだ場所が賽の河原と呼ばれている所で、一面白砂に覆われている。
私が最初にここを訪れたのは40年ほど前の冬で、そのときに見たのはたくさんのお地蔵さんが強風の中に雪が張りついた姿で置かれている風景だった。
風化してすでに石のかたまりになっているものからまだ色も白くま新しいものまで、記憶では高さ30cmほどの像だったと思う。
あとから知るところによると子授け地蔵というらしいが、そのときはいったいだれがいつ頃からどんな理由で運び上げたものであろうかと思いながら手を合わせたことを覚えている。