「晩秋の軽井沢を訪れる」を締めておこう。
脇田美術館から宿泊した旧軽井沢ホテルにもどり、停めさせてもらっていた礼を
フロントに言って出発する。
そうそうホテルでは朝食のみとったのだが、和食と洋食があり、洋食をとると
サラダのほかにワンプレートだがスクランブルエッグや・・・・あれ?もう忘れて
いる。そしてパンがつく。
さらにデザートに果物とヨーグルト、コーヒーはセルフで自由。
私はバイキング形式があまり好きではないので気に入った。
出発するとすぐに野菜料理の店があったので昼食とする。
雰囲気もいいし、料理もおいしいし、今回は食べ物も当たった。
ここから塩沢湖があるタリアセンに行く。タリアセンって一般の人にはなじみが
ない名だろうが、建築の設計をしている人間だったらよく知っている。
アメリカの20世紀の建築家の巨匠、フランク・ロイド・ライト、略して我々はライト
と呼んでいるが、そのアトリエの名である。夏用のイリノイ州と冬用のアリゾナ州
の二ヶ所にあり、毎年2回、2000Km以上を移動するのである。
日本人のライトの弟子では遠藤新(あらた)が有名である。帝国ホテル、自由
学園明日館などの完成を手伝ったほか、甲子園ホテルや数々の住宅を設計
している。
その子息の遠藤楽氏もタリアセンで学んでいるが、氏とは2回、ライトの設計した
建物を見学するためにアメリカを旅行し、両タリアセンを訪れている。
いずれでも夜にはパーティーを開いて迎えてくれるなど、貴重な経験をした。
聖パウロカソリック教会などの設計者レーモンドはライトの弟子だが、塩沢湖畔
にあるペイネ美術館の建物はレーモンドの夏のスタジオだった。
だからこの地をタリアセンと呼ぶのであろうか。
タリアセンの駐車場も無料だった。すでに閑散として淋しい。
ペイネ美術館を見、塩沢湖を一周し、ボーリーズ設計の住宅を見学する。
そして帰路についた。