美しい建物だ。設計者の非凡さを感じる。
設計は妹島和世(せじまかずよ)+西沢立衛(にしざわりゅうえ)/SANAA。妹島さんは数々の賞に輝く女性建築家だし、西沢氏も数々の話題作がある。二人でSANAAを設立して世界的に活躍している。
あいにく月曜日で美術館エリアには入れなかったが、それ以外のところには自由に入れる。
まずシンプルだ。円形のガラスの壁の中に色々なエリアが島のように点在している。
そして柱が細い。測ったら直径12cmだった。構造がどうなっているのか4人で推測した。白い柱のようなものの何本かは縦樋だろう。
リスニングルーム?が床から段々に掘られたように下がっていく発想もおもしろい。
タレルの部屋がいい。
斜めに傾いた周囲の壁はベンチになっていて静かに座って時を過ごせる。
天井に空いた穴の縁の厚みを見せていないので空と一体化して見える。
動いていく雲が、天井のスクリーンに映し出された絵のように見える。夜もよさそうだ。
中庭。
屋上にある金色の像はヤン・ファーブル作「雲を測る男」。最初の写真でも見えている。
こんな楽しい壁を背に、楽しい椅子に座って中庭をながめるのもいい。
通路も両側がガラスで美しい。
専門的に見ると、施工者も精度に気を使ったと思う。しかし利用者にはそんな苦労を少しも見せていない。
地下に降りるリフトがまた楽しい。
底が透明ガラスのプールの下を歩けることを後から知った。今回は集合時間に追われたが、今度じっくり見てみよう。
タクシーで新しい駅舎を持つ金沢駅に向った。