2024年10月2日
もうずいぶん昔の話だ。
山岳会の仲間のM君と、南アルプスの北端の甲斐駒ヶ岳からさらに北西に延びる鋸岳を
甲斐駒ヶ岳を目指して12月29日~31日の三日間で縦走した。
途中2か所で20mの岸壁をザイル(ロープ)を使って懸垂下降する険しいルートだ。
あいにく天候は悪く、山梨県側からの強風に煽られながらの怖い下降だった。
先日その鋸岳をアドベンチャー登山家の田中陽希さんが縦走する模様をテレビで放映していた。
季節は夏、私たちとは逆に甲斐駒ヶ岳から鋸岳を縦走するルートだった。
田中さんの後になり先になりして撮影しながら走るカメラマン、重たいドローンを途中で
組み立てて上空から撮影するスタッフ、カメラマンやスタッフたちの私物も担いで追いかける
歩荷(ぼっか)係、普段は表に出ない人たちに田中さんは落石に注意するようにと何度も声を
かけていた。それほど脆い岩が積みあがった山だった。私たちはそれらが凍り付いていた季節にたどったわけだ。
下の写真は左の大きな山が甲斐駒ガ岳(標高2967m)、右へ延びているのが鋸岳の連峰(最高地点2685m)