マンションのシニアクラブの山歩きを計画するうちに山に咲く花に興味を抱くようになった。
今までは山は歩く舞台、つまり旅をする場であり鳴く鳥や咲く花はその装飾にすぎなかったので、そのものを目的として登ることは少なかった。
しかし山を歩くこと自体に喜びを感じるようになるにはある程度の時間が必要であり、シニアの人たちに楽しんでもらうためには眺めが良いとか美しい花が咲いているなど、私から見ると付属的に思えることをむしろ主体として考えることにした。
5月は中央線の笹子近くにある滝子山にコイワカガミが咲く。
しかしこの群生地まではかなり登らなくてはならず、岩場もありシニアの人たちを案内するには少々きつい。
6月になると奥秩父十文字峠のシャクナゲが見事であるがこれは去年訪れた。
だから今年は山梨県から長野県に入ったところにある入笠山のスズランにしたい。かなり上まで車で入れるので実現可能だ。
7月は山梨県櫛形山のアヤメであろう。これも中腹までは車で行ける。
8月は高尾山のレンゲショウマの情報が小学校の同級生A君からメールで送られてきた。
レンゲショウマは奥多摩の御岳山が有名らしいが、花を見るだけでは山歩き同好会ではないので、そのあとシニアの人たちでも色々なコースを歩ける高尾山が有力である。
しかし暑そうだ。
個人的には6月のシャクナゲを見に奥秩父の甲武信ヶ岳から十文字峠を一泊で歩きたい。
下旬にはホソバヒナウスユキソウを見に谷川連峰の朝日岳付近を訪れたい。笠ヶ岳の避難小屋に一泊しての山行となるだろう。
ウスユキソウといえばヨーロッパではアルプスのエーデルワイスがあり、日本ではミュージカル映画の影響からかエーデルワイスに最も似ているハヤチネウスユキソウに人気がある。
花を追って山を歩くのもなかなか楽しいものである。