開け放した窓と掃き出しの間を夜通し涼しい風が吹き抜け、明け方には寒ささえ感じるほどだった。
7時前、涼しさに誘われて久しぶりにウォーキングに出た。夜中に雨が降ったらしい。鉄骨階段を降りて行くと踊り場のところどころに水たまりができている。
多摩川の土手にはすでにたくさんの人がいて、それぞれウォーキングやジョギング、犬の散歩などをしていた。その間を自転車が走りぬけていく。
土手を歩くとたちまち虫の音に包まれた。コオロギ、スズムシ、キリギリス、クツワムシ・・・。
40分ほど歩いて新幹線などが走るJRの鉄橋で折り返す。
途中でくぐるガス橋の上をたくさんの人たちが渡って来る。それも殆どが若い人たちだ。そして服装もさまざまである。南武線の平間駅で下りてこちら側の岸辺にある大手のIT企業に出勤する人たちなのだろう。まだ8時前である。勤務時間が自由なフレックスタイム制なのか。
往復1時間半のウォーキングを終え、鉄骨階段を12階まで上る。部屋へ入ると、起きたときには涼しく感じた室内はやはりムッとして暖かい。シャワーを浴びて朝食の支度をしていると今日は仕事が休みの妻も起きてきた。
我が家の一日が始まった。