「旅の報告7」
11日、アルルからバスでローヌ川上流30Kmのところにあるアヴィニョンに向った。
アヴィニョンに着いてまず目にしたのがこのローヌ川にかかるサン・ベネゼ橋である。
橋は途中で切れていて向こう岸には行けない。橋の上には礼拝堂がある。
12世紀に建設されたが13世紀に戦いの際に破壊され、その後アヴィニョンの人たちによって
再建されたが、17世紀に洪水で破壊されたあとは修理費などの問題で再建されなかった。
この橋ができた当時、アヴィニョンの人達は喜んで歌い踊り、それが有名な「アヴィニョンの橋で
踊ろうよ・・・」という歌詞とともに世界中に広まった歌である。
ただ橋の幅は4mほどなのでこの上で輪になって踊るのは無理がある。
実際は橋の下にあった島で踊ったらしい。
街を歩くとこんな人形たちが目についた。
いかにも楽しげでいまにも踊りだしそうだ。
実はキリスト教徒にとってはこのアヴィニョンは別の意味で有名である。
14世紀にカトリック・ローマ教皇側がフランス王側に勢力を奪われ、ローマからこのアヴィニョンに
教皇庁を移させられた、いわゆる「アヴィニョン捕囚」としてである。
そのときに教皇庁となった宮殿を訪れた。
中庭からは法王が民衆を祝福した窓が見える。
2階右端の細い柱と飾りがある大きな窓がそれである。
中に入ったときに私も法王になったつもりで手を振ってみた。
ただ外の観光客達は誰も見ていなかったが。
もっとも皆が見ていたら恥ずかしくて手なんか振れなかった。