13日はトゥールを8時に発って250Km西の大西洋に浮かぶ島、モン・サン・ミシェルへ向った。
走ること数時間、草原のむこうにその姿が現れた。
かつては満潮時には完全に島になったのだが、道路ができたために砂が堆積して今では
陸続きになってしまった。
そこで元にもどそうと橋の工事が予定されているが、それでもどるのだろうか。
モン・サン・ミシェルのモンはフランス語で山という意味で、モンブランは「白い山」である。
サン・ミシェルはセント・ミカエルのフランス語読みで聖ミカエルというもともとはユダヤ教の
天使の名である。
ちなみに英語ではマイケル、ロシア語ではミハイル、イスラム(教という意味が入っているので
教はつかない)ではミーカーイールというらしい。
ユダヤ、キリスト、イスラムは同じ神ヤハウェをいただく兄弟宗教なので天使も共通している。
島の上部は金色のサン・ミシェル像をいただく修道院である。
そして下には民家がひしめきあっている。
道はせまく修道院へ向う階段が続く。
修道院内を見学したが、上部を支える下階の柱の太さと数は尋常ではない。
宿泊するホテルは二グループに分かれ、我々4組8人はクッキーでも有名な最も古いホテルに
泊まることになった。
ただ二部屋は海側、二部屋は崖側ということでくじ引きの結果、我々は崖側になってしまった。
もっとも妻は誰かがそうなるのだからしょうがないと気にしていないのが救いである。
しかし窓からはサン・ミシェルの像を見上げることができる。
夕方6時すぎに突然鐘が鳴りはじめた。
窓を開けて鐘の音を部屋いっぱいに迎え入れた。
ところでフランスは日本より緯度が高く、加えてサマータイムになっているせいか、午後8時に
なっても明るいのには戸惑う。