27日に二人の女性が北アルプスの鹿島槍ヶ岳の雪渓で遺体で見つかったと
報道された。
見つかった場所は、テレビで見ると鹿島槍ヶ岳北峰の東にある、アラ沢の頭の
北側のカクネ里と言われている斜面だ。
松本清張の小説、黒い画集の遭難にも出てくる場所である。
二人は二泊三日の予定だったというから、天狗尾根を登り荒沢の頭から
北峰に登頂して荒沢の頭にもどり、東尾根を下山する予定だったのだろう。
その荒沢の頭直下の雪壁を登っている途中で転落したものと思われる。
ザイルで結ばれていたというから、どちらかが滑落し、もう一方がそれを止める
ことができなかったのだろう。
このルートは昔、私も3月に4人で登ったことがあるが、ここの雪壁の登りは、
先行するメンバーにザイルで確保されてはいたが怖かった。
他の3人は私よりも技術が上の人たちだったので何んとか行って来れたが、
ホワイトアウトの中を下山するなど、今でも思い出に残る山行の一つである。