3月24日、晴れ。今朝の気温はー1℃。
朝は氷点下だが、太陽が昇るとどんどん暖かくなってくることに
やはり春の深まりを感じる。
昨日東京銀座にある、行きつけの補聴器専門店に行って先月購入した
補聴器の調整をしてもらった。
この補聴器には「万能」「ミュージック」「パーティー」「電話」の
四つのモードを入れてある。これは私の生活パターンに合せて設定した
ものである。
「万能」は日常の生活全般に使えるモード、「ミュージック」は音楽
好きの私のために、音楽をより正確に聴き取れるようにしたモード、
「パーティー」は人の声で周りが騒がしくても相手の声を聞き取る
ことができるモード、「電話」は受話器からの声をはっきり聞き取る
モードである。
私のは耳穴式の補聴器なので耳かけ式よりも後ろからの音や声を捉え
難く、今までは後ろから来る車に気づかないことがしばしばあったが、
新しい補聴器になってからは後ろから来る車にも気が付くようになった。
また車に人を乗せたときに後部座席の人の話し声が聴き取れず、会話に
参加できなかったが、先日妻の友人二人を乗せたときに助手席の妻と
後部座席の二人とのやりとりがよく聞き取れることに気がついた。
それに妻やピアノの先生からは聞き返すことがなくなったと言われる。
「ミュージック」では低音がより強く入るようにしてあるが、ピアノの
先生の模範演奏で本来は高く聴こえてくるはずの音が低く聴こえるので
低音をやや抑えてもらった。
ところで「電話」は1回試したが「万能」で十分なので、周囲の声も
捉えながら相手の声を聞く「パーティー」よりもさらに相手の声を
聞き取れるようにと「スピーチ」と名付けたモードに変えてもらう。
一通りの調整とメンテナンスがすんで帰るときに担当者のHさんが
後ろから「これからお帰りですか」と声をかけてきたので「ええ、
そうです」と答えたら、今までの私だったら「え?」と聞き返して
いたのだが、今はすぐに返事をしてくれたと喜んでいた。それとなく
テストをしたようだ。
このように補聴器は購入してからしばらく使ってみて、自分の生活
状態に少しずつ合わせていく調整が必要なのである。また補聴器を
つけるとうるさいからとやめてしまう人が多いときくが、私もそう
だったが、それまで聞こえなかった音が一斉に入ってくるのだから
うるさいはずである。健常者の耳はそこから自分に必要な音だけを
聞きとるという性能を持っているが補聴器にはそこまでの性能は
ない。どのように折り合うかも必要なことなのである。