12月24日、曇り。今朝の気温はー1℃。
朝、南東の空に奇妙な雲が出ていた。
まるで横向きの男女の顔のようだが、はて誰かの絵でこんな作品が
なかったっけ。
昨日は風こそ強かったがほとんど快晴であった。こんな日には山歩きを
していたなーと思っていたら、妻が山でも歩いてきたら?という。
私の心中が読めるのだろうか。恐ろしい。
妻はおにぎりを二つを作り、買っておいたピザパンとチョコレートなどを
テーブルに置いて仕事に出かけた。
私は1時間ほど犬の散歩をした後、久しぶりにザックを取り出し、義母を
残して11時過ぎに家を出る。
1Kmほど西へ歩き八ヶ岳高原道路沿いの道を500m北上し、信玄棒道に
出、それを西へ1Kmほど行けば長野県との境を流れる甲六川である。
そこで八ヶ岳山麓を原村方面に行く鉢巻道路を横切る。
ここから林を切り開いた防火帯をたどって登って行く。
林の切れ目から編笠山の頂上が頭上に見えるようになる。振り返ると
北岳がちょうど林の切れ目の正面に見えていた。
だいぶ登りも急になってきた。林もかなり開けて今度はうしろに
甲斐駒ケ岳がみえている。上空からは風の音が聞こえてくる。
右側から観音平に行く自動車道が近づいて来た。
木の幹に観音平への標識がある。
自動車道路を歩くので注意と書いてある。道路に出ると富士見平の
近くだった。道はもう閉鎖されているのか、車が来る気配はない。
富士見平からの眺めはよい。東に富士山の大きな姿が見える。
南には斧を逆さにしたような北岳(3193m)と大きな三角形の甲斐駒ケ岳
(2967m)の姿が見えている。
その右の鋸岳の後ろに姿をのぞかせているのは仙状ヶ岳(3033m)だ。
観音平に向かって、ところどころに雪が残る車道を歩いて行くと
左から水が流れている。延命水である。
何回か車で通っているが気が付かなかった。
道路の雪のうえにはたたくさんのウサギの足跡があった。
午後2時、観音平に到着。駐車場を横切ってベンチで休む。
右の看板の左が駐車場になっているが、車の姿はなく人影もない。
淋しい。
15分ほど休んで小淵沢への道を行く。途中ヒカリゴケがあるという、
鉄格子がはまった岩小屋前を通ったがヒカリゴケの姿は確認できな
かった。
こちらの道も防火帯を下って行く。
途中で振り返ると今度は権現岳が見送っていた。
観音平への自動車道に出て下って行くとゲートが見えた。
やはり冬期閉鎖されていたのだ。ゲートの先には八ヶ岳高原道路が左右に
走っている。
高原道を横切り1Kmちょっと下ってから東に800m歩けば我が家である。
帰宅したのは15時35分だった。
我家の標高は1070m、観音平は1580m、標高差510mの登山だった。