6月20日、雨。今朝の気温は15℃。
ここのところ雨の日が続いているが、昨日はぽっかりと晴れた。
そして旧甲州街道の旅の最終日でもあって、予定通り歩きとおした。
6月19日、前回の終点猿橋駅を9時半過ぎに出発。メンバーはEさん、
Iさん、私の3人で、女性のKさんは隣の鳥沢駅で合流するとのこと。
通り過ぎる車の風を浴びながら、国道20号の歩道を兼ねた狭い側溝の
蓋の上を歩いて行く。
30分ほどで信号を左折して奇矯と言われる猿橋に着いた。
橋の由来を書いた立て看板があった。
傍らの階段を下りてみる。
深い谷の両岸から太い梁を持ち出して懸けてある。梁が雨で傷むのを
防ぐために一本一本に小さな屋根が掛けられている。
この橋がこの方法で架けられたのは推古帝の時代である1400年前の
ことだそうである。
訪れた芭蕉の句「枯れ枝に鴉とまりけり秋の暮」の碑が立っている。
橋からのぞき込むと谷は深く、工事は命がけだったろうなと思う。
橋を渡って対岸上の道路に出て屋根が掛けられた水路と思われる
構造物を渡る。
近くの発電所の水路と思われるがなぜ屋根がかけられているのかわから
ない。
国道に戻った。再び行き交う車の風圧を浴びながらの旅となった。
左側にしかない巾1mにも満たない歩道を歩いて行くのだが、大きな
トラックやトレーラーなどが時速およそ70Kmほどのスピードで頻繁に
追い越していくのがちょっと怖い。車との距離は50cmもないので
乗用車でも怖さを感じる。自分の日ごろの運転でも歩行者の横を通る
ときにはスピードを落とそうとつくづく思う。
1時間ほどで鳥沢の集落に入り駅が近づいてきた。Iさんが駅で待って
いるであろうKさんに電話をしている。てっきり駅に寄ると思って私は
国道を右に渡って歩いていたが、Kさんらしき人が左側で待っている。
合流してここからは4人で歩く。国道から近い駅で一休みすると思って
いたのでがっくり。
500mほどで道路標識が現れ250m先が野田尻への分岐であることを
示している。
国道20号から左折して野田尻への県道30号に入ると途端に静けさに
包まれ夏の田舎道を行く雰囲気になったが、すぐに車が行き交う音が
頭上から聞こえてきた。中央自動車道だ。
これをくぐると騒音も遠のき県道は車が時々通り過ぎる以外本当の静けさ
となったので木陰の石に座って休憩とした。
10分ほど休んで歩き出す。
先の方で女の子がベンチに座っている。近くの木では男性が消毒薬を
撒いているようだ。
近づいてみるとどちらも人形だった。
以前上野原から奥多摩の方に車で抜けたときにもマネキン人形を使って
作った子供たちの姿をたくさん見たことがある。
その先にもユニークな人形があった。
奥の男の子も人形である。通学路のようだから子供たちにも人気があり
そうだ。
その先でいよいよ上野原市に入った。
とはいってもここは西の端で、集落にある駅まではまだまだ遠い。
ここまで4Km歩いたかどうか。目的地の上野原駅まではまだ
16Kmはある。
(6月25日の32122歩の旅 ②に続く)