建築家や鍛鉄工芸家、木工家具製作者、ガラス工芸家などが所属している我々のグループの見学会を兼ねた新年会が1月31日ー2月1日にあった。
埼玉県の西部の入間市にある、建築家Iさんの奥様が営んでいるレストランに集合。
早速石焼の熱々ビビンバで昼食。
そのあとIさん設計の住宅見学に車に分乗して出発。この後のことは、このブログにリンクされている「若建Blog」に載っているのでそちらも見てもらいたい。
一軒目は上下2世帯と施主の円形の事務所がバルコニーでつながっている建物。
二軒目の、壁を斜めにして上を広げた住宅は、中に入ると高い天井までそびえ立つ壁からの圧迫感をなくすことに成功している。
難しい建物だけに立ち会っていた施工業者にどこか誇らしげな表情がうかがえた。
このあとNさん設計の元の食堂を料亭に変身させたみごとな建物を見学した。
2階にはオーナー家族二世帯の住まいがあるのだが、それとわからないようにしてある。
入り口。右手前の屋上は2階住居のバルコニー。
下の写真は二つの大広間をつないだところ。柔らかな空気が醸し出されていて気持ちがよい。
三つある小部屋も柔らかな良い雰囲気だ。
気軽に立ち寄れるレストランも入り口脇にある。
ここからも小さな庭が低く抑えた開口から見えて、雰囲気つくりに手抜きはない。
単なる食堂の改修計画を、オーナーを説得して市内一の料亭に変身させたNさんの力量は並大抵のものではない。写真でもわかるように今日はどの部屋にも予約が入っている。客も上流層にも広がり大成功だそうだ。
応対してくれた、着物姿に変身した女将さんのうれしそうな表情がそれを語っていた。
このあとIさんの事務所のスタッフであるKさんが自ら設計した自邸に向った。両親の住む家の敷地の片隅に造られた家はわずか9坪。見学者は順番待ち。
しかし中には夢がいっぱい詰まっていた。
新年会会場は飯能市の西の名栗温泉にある大松閣、Iさんがいた設計事務所で設計した。
このたびその浴室をIさんの事務所で改修した。この場所にあって動かせなかった岩をそのまま生かした岩風呂、土をイメージした土風呂、木を使った木風呂がある。
まずは岩風呂。
そして土風呂。
私はこの土風呂に入った。大きな円形の陶器製の風呂に浸っているのは気持ちがよい。壁は特殊なモルタルででこぼこした仕上げ。背中側の壁はタイル貼り。
これらの改修はスタッフのKさんが担当した。
このあとの宴会で、なぜここをタイル貼りにしたのかを私がKさんに聞くと周囲で笑いが起こった。どうやら皆に質問されていたようだ。私は錆を出して安定させたコールテン鋼がぴったりだと言ったが、あとから考えるとこれは土ではない。
木風呂はこの夜は女湯として使われていたので私は見ることができなかった。明日見学しよう。